H14.6.18 公開質問への回答

国松善次候補者

1.有事法制・メディア規制法案について
 有事法制については、法治国家である以上、普段から有事を想定した体制を整備しておくことは必要なことであり、有事の際には地方公共団体も一定の責務を負わなければならないと考えますが、今回の3法案では、国民の協力内容や地方自治体の責務、有事の際に国民の生命、身体、財産がどう担保されるかなど、具体的内容が明らかになっていないことから、現段階で評価することは困難であります。まずは、国民保護法制を含めた、全体像を明確にした上で、国民全体を巻き込んでの幅広い議論が必要であります。
 また、個人情報保護法案については、高度情報通信社会の発展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることから、個人の権利利益を擁護するため個人情報保護の法制化は必要と考えています。ただ、「報道の自由」など「表現の自由」との関係で議論もあり、現在、国会で審議中でありますが、国民の合意が得られるよう慎重に審議を重ねることが必要と考えています。
 
1.民主主義社会における地方自治と情報公開
 私は県政運営にあたって、県民のみなさんとのパートナーシップを築き上げていくことを基本理念にしています。県民と県とがお互い対等の立場に立って十分な議論を尽くすことなしに県政は進みませんし、進めてはいけないと考えます。そのため県は「議論に参加できる場づくり」と「情報の共有化」を進めなくてはなりません。その鍵を握るのが「情報公開」だと考えます。
 このため、県の情報公開制度について全面的な見直しを行い、昨年4月から新情報公開条例が施行したところですが、そこでは、県の保有する情報は「県民の共有財産」であり、「公開が原則」と明確に位置づけ、その考えのもとに運用を進めています。さらに、ベンチマーク、施策評価など県の目標そして実績の公表、施策や事業を計画する段階で県の考え方を皆さんに直接お示しし、より幅広くご意見をいただく場として「県民政策コメント制度−パブリックコメント」を条例で位置づけ、着実に運営を図っています。
 今まさにインターネット時代。県のホームページにおいても年々工夫も加えながら、県政に関する様々な情報をわかりやすい形で発信しています。もちろんパブリックコメントにも活用し成果を上げています。まさにIT機能は情報伝達、情報交換の場面で比類なき能力を発揮します。「常時パブリックコメント」というご提案ですが、貴重なご提言として、今後の双方向コミュニケーションづくりの中で考えたいと思います。
 
1.びわこ空港について
 人・もの・情報が世界的な規模で動く時代を迎え、空港の果たす役割はますます高くなっています。滋賀県が30年、50年先の将来においても活力ある地域であり続けるためには、空港のある県にしておく必要があると考えます。現在は、空港を取り巻く諸情勢が計画を具体化できる状況にはありませんが、いずれ、それが可能になる時が必ずくるものと確信しており、そうした考えのもとに、なおしばらくの間は立ち止まって、県民の皆さんとともに考え、引き続き議論する中で良い方策を見いだしていきたいと考えています。
  なお、滋賀県では空港整備という事業が実施する経済的価値があるかどうかを客観的な数値に基づいて判断するためにびわこ空港経済アセスメントを12年に実施しており、その中で開港後の経営のことも具体的な分析が行われています。それによれば、びわこ空港計画では経営が赤字になって県財政を圧迫するといった心配はないことが明らかになっています。
 
1.原子力発電について
 国の原子力発電所は、基本設計に係る安全審査、建設においては行程ごとの電気事業法の検査、運転においては原子炉等規制法および電気事業法に基づく管理、監督など、各段階でチェックなどの安全確保対策とともに、原子力安全委員会においても行政庁の審査結果のダブルチェックなどの安全審査が行われています。
 滋賀県は平成12年6月施行の原子力災害対策特別措置法で、関係隣接都道府県と位置づけられ、滋賀県地域防災計画(原子力災害対策編)を策定いたしました。国の防災方針では、原子力防災対策を重点的に充実すべき範囲を8km〜10kmとしており、本県の計画では人体に影響が及ぶおそれはないものの、微量ながらも放射性物質が県域に到達するおそれはあるとされた専門委員の意見を踏まえ、万が一に備え、環境放射線の常時測定を行うとともに、その情報の住民への提供、訓練や講演会の実施、相談窓口の設置など県民の安全・安心の確保に努めています。
 
1.山紫水明の地”滋賀”での景観ランドスケープについて 
 滋賀の地は、穏やかで豊かな自然を持ち、一つの小宇宙というべき中に人々の生活を映し出す「鏡」として琵琶湖が存在している、人と自然との共生を進めていくに最もふさわしいフィールドです。そこで「環境こだわり県」として、県民の皆さんとの協働のもとに、琵琶湖の保全をはじめ、滋賀の各地域でみられる山や川、森や田園が織りなす日本の原風景を大切にする様々な取り組みを推進しているところです。
 「ふるさと滋賀の風景を守り育てる条例」に基づき、美しい滋賀の景観を守る取り組みを進めるとともに、自然や歴史・文化など様々な素材を生かして、県全体が1つの博物館のような地域、「湖国まるごとエコ・ミュージアム」と呼べるような地域にできないかと取り組んでいます。
 そうしたことに高齢者の力を生かすものとしては、例えば地域農業の担い手として、高齢者の経験や技術を生かす「農の匠」認定制度など、高齢者の活動促進や活躍の場の拡大を図る取り組みを進めているところです。
 高齢者が環境保全活動など住民主体の様々な地域づくりに、その豊富な知識と経験を生かして積極的に関わり貢献していく意識を育てることは非常に重要なことだと考えており、今後、高齢者がこうした活動に積極的に参画できるためのきっかけづくりや情報提供などによる支援に努めてまいりたいと考えます。
 
1.JRびわこ環状線について
 社会経済活動の基盤となる、時代に即した広域的な交通・情報基盤等の整備を重点課題として取り組んでおり、その大きな柱の一つとして、「琵琶湖環状線」の整備を推進しているところです。これは琵琶湖を持つ本県の地形から、かねてからの懸案でした。
 本年2月にJR西日本から「北陸本線・湖西線輸送改善(直流化)計画」概要の提示があり、琵琶湖環状線の前提となる「北陸本線の直流化」に向けて大きく動き出したところです。
 県におきましては、この計画内容について、地元が対応すべきことがら(費用負担や利用増進等)について、現在協議、調整を進めているところであり、この協議、調整が整い、実施計画や工事が順調に進みますと、平成18年秋頃の開業予定となる見込みです。
 県民の皆さんの夢と希望を乗せたこの構想が1日も早く実現できるよう、精一杯取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 
1.ゴミ問題について
 ジオメルト工法は、有害物質による高濃度汚染物や汚染土壌等の無害化の処理方法として開発されてきた工法と聞いております。廃棄物の処理の一方法として、どのような状況で適用できるか、今後、研究・検討していきたいと考えます。
 
1.栗東市の産業廃棄物最終処分地について
 硫化水素対策としては、硫化水素の発生しやすい条件を抑制する対策と併せて、廃棄物を周辺住宅地から一定後退させる等の対策を実施させ、生活環境を保全していきたいと考えています。
 発生抑制対策としては、発生条件の一つである雨水の浸透をできるだけ防ぐとともに、有機物の洗い出しによる嫌気化や硫酸塩還元反応を防止するため、覆土の徹底を講じさせることにしています。
 
1.教育問題について
 少年自然の家で子どもたちは、豊かな自然環境の中での主体的な集団活動を通して、学校生活では気づかなかった友達の良さを見つけたり、集団生活のルールなどを身に付けてくれています。
 子どもたちの学びの場は決して学校だけではありません。このような青少年教育施設とともに、私はかねてから、子供たちが日常生活を送る「地域」そのものが大切な学習の場だと考えていましたので、「田んぼ」「ひと」「湖・森」「まち」「文化」の5つに着目した地域での体験学習を「しが5つの教科書」と名付け、取り組みを進めています。
 自己責任の意識や他人への思いやりなど豊かな心と、課題に挑戦し解決する力を、地域の中で、しかも体験を通して身に付けていってほしいと強く願っています。
 
1.政治姿勢について
 私は、「清潔・透明・公正」ということを最も基本的な政治信条としており、利権・腐敗のない、誰からも信頼される県政の推進を常に心がけています。このたびの選挙につきましても、金のかからない選挙ということに徹していきたいと考えています。具体的には、選挙費用については個人からカンパを求め、その使途を明確にするとともに、県民参加の選挙を進めたいと考えています。
 
1.地方分権について 
 地方分権の意義は、地域の課題を住民自らの意志と責任において主体的に解決していくことにあります。従って、住民により身近な市町村が住民生活に直結するサービスを行い、県は、広域的な観点から、市町村の施策や事業の総合的な調整や助言を行ったり、規模や性質からみて市町村で対応できないことを行うという役割分担が基本であると考えます。
 今、こうした分権型社会にふさわしい地方自治体のかたちやあり方がどうあるべきか、みんなで真剣に議論しなければなりません。まずは、市町村が基礎的自治体として、より専門的で質の高い行政サービスが実施できるよう、市町村合併という選択肢も十分考慮に入れながらきちんと道筋をつけ、一定の新しい体制を作り上げた後に、道州制も含め都道府県について議論するのが望ましいと考えます。
 なお、都道府県の連携については、現在でも福井・岐阜・三重と本県の4県が「日本まんなか共和国」として、テーマを決めて連携した取り組みを進めているところです。
 
1.持続可能な政策運営について
 「当面する不安」と「将来の不安」を取り除き、人々全体が現在、そして将来にわたって豊かに暮らしてゆける社会をつくることは、国、地方の違いを問わず、政治、行政の務めであると思います。私は、誰もが安心できる「くらし安心県」づくりを県政運営の柱の一つに掲げ四年間の県政運営を行ってきましたが、今回の知事選挙に当たっても、このことを引き続き訴えていく考えです。
 年金などの社会保障の問題は、世代間対立と呼ばれる側面もありますが、根本的には、負担とサービスの関係をいかに「公平に」、あるいは「公平と感じられるように」築くかという問題だと思います。雇用や環境の問題にしても同様で、現在のいくつかの世代、また将来の世代まで視野に入れて政策を実行していくことが不可欠だと考えます。
 財政事情との関連では、これまでのような右肩上がりの経済はとても望めないという前提に立って、マイナス成長にも耐えられる県政の体質改善に取り組まなければなりません。場当たり的な政策運営は必ず未来にツケを残します。限りある地域の行政資源を必要とされる政策・施策に重点的、効果的に投入し、地域経営のさらなる革新に努める考えです。
 県政を預かる者として、次の世代に責任を持つという観点からも、地域の持つ様々な資源を十分生かしながら、個性と活力のある地域経営をめざして、政策の重点的・効果的な展開に務め、持続可能な県政運営をめざします。
 
1.外国人労働者の子どもたちに対する教育について
 グローバルな時代に入った今、日本も外国人との共生の時代を迎えています。近年、県内の在住外国人が急増しており、県人口の2%近くを占めており、その中には、外国人労働者の子どもたちも含まれ、日本語がほとんど通じない児童生徒も多くおられます。こうした子ども達が多く通う学校では、日本語指導や生活適応のため、必要な教員を配置し、子どもの心の拠り所となるよう支援するとともに、家庭訪問等を行っています。今後は、在住外国人に対する支援施策は教育、医療、福祉、雇用など様々な分野での対応が必要であり、これは行政だけでなく、NPO、地域住民の方々と連携を図りながら課題解決にあたることが必要です。本県は、これからの時代を十分認識し、ユニバーサルデザインの一つの課題としても取り組みを強めることとし、特に子どもの問題については、関係機関や関係者のネットワークの強化に努めていきたいと考えています。
 
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