H14.6.18 公開質問への回答

谷本 善弘候補者

1.有事法制・メディア規制法案について
 有事法制もメディア規制法案、きっぱりと反対です。
 有事法案について、小泉総理は「備えあれば憂いなし」と言いますが、今進められている法案の中身は、アメリカが進める戦争に日本が積極的に参加し、共同行動をとるためのものに他なりません。アメリカは、今非核保有国に対しても核兵器使用を辞さないという危険な戦略をとろうとしています。こうした戦略に組み込まれるのではなく、日本国憲法に基づいて平和的な国際社会の実現のために努力することこそ、世界で名誉ある地位を占める道だと考えます。
 官房長官の「非核三原則」見直し発言や防衛庁の身元調査リスト作成など、国民の批判の目がなければ何をしでかすかわからないというのが、この国の政府の現状ではないでしょうか。その時に、国民の知る権利を制限するような法案が通り、メディアが規制されれば、それこそ民主主義は機能しなくなります。私は、これまでも松本サリン事件や桶川の女子大生殺人事件のようにメディアが、一市民を追い詰めるような事態はあってはならないことだと思っています。しかし、その誤りを指摘し事実を広く国民に伝えたのもメディアの力によるところが大きいのです。国民の相互批判は必要ですが、時の政府が情報を評価・判断し、規制するのは、とりわけこの国にあっては、断固阻止しなければなりません。
 
1.民主主義社会における地方自治と情報公開
 県行政が保有する行政情報は県民の共有する貴重な財産です。したがって、日本国憲法に由来する国民(県民)の知る権利を保障し、地方行政運営における公正の確保と透明性の向上を図る上でも、行政情報の公開は不可欠です。行政情報の公開に関する行政機関の責務と行政情報の開示請求に関する権利を明らかにすることは当然であり、このことが地方行政の民主化に寄与し、地方自治の本旨を実現するものと考えます。
 そのため、個人情報の保護に十分な配慮をしながら県民の共有する財産としての行政情報は、積極的に公開、開示すべきです。開示要求のあるものはもちろん、とくに県民の生命、健康、安全に関することはインターネットを通じて積極的に公開します。さらに、県庁の県民情報室の機能を充実することとあわせて、地方振興局への情報の提供、各市町村との連携を図り、行政情報に県民がアクセスしやすい体制をつくります。
 同時に県政の透明性を確保し、開かれた県政を進めるために、政策決定過程についても県民に対して公開するよう改めていきます。さらに私自らがまず知事交際費等を積極的に県民に公開していきます。
 
1.びわこ空港について
 ご指摘の通り「びわこ空港」は、つくっても赤字となって県財政に大きな負担となることは明らかです。県民の大多数は空港はいらないとの意見ですし、国もこの計画を支持していません。
 1998年10月に「びわこ空港・住民投票滋賀の会」が結成され、「びわこ空港建設の是非を問う住民投票条例を求める直接請求運動」が始まりました。私たち滋賀県民主県政の会に加盟する団体・個人は、この運動に積極的に参加しました。この運動そのものは、空港計画の撤回を求めるものではありませんが、県民は計画反対の立場から運動に賛同し、署名に応じるだけでなく、多数の県民が受任者となって署名集めに参加しました。住民投票条例案は1998年3月、県議会で否決されましたが、123,814の有効署名数が持つ意義には計り知れないものがあります。
 「びわこ空港」計画に対し県としてとるべき態度は、白紙撤回以外にないと考えます。

1.原子力発電について 
 原子力発電所は各地で頻繁に事故を起こし、技術の完成度の低さを露呈しています。決定的な弱点は、放射性廃棄物の処分方法が確立されていないことです。さらに日本では、地震の問題があります。
 国際的に、原子力発電所は新設しないとの動きが強まっています。今年6月、スウェーデン議会は原子力発電所を30〜40年かけて段階的に廃止する方針を決めました。ところが日本は、原子力発電は二酸化炭素を出さないからこれを推進するとして、世界の流れに公然と逆らっています。原子力産業の莫大な利益を大企業のために確保しようという政府の意図は明白です。
 原子力発電所の解体には多額な経費を要しますし、代替エネルギーをどうするかなど課題は多くありますが、国は原子力に頼らない総合的なエネルギー対策を確立すべきです。となりに原子力発電所群を持つ滋賀県としては、特に強く国や電力会社に既存施設の厳密な点検と新規建設計画の中止を要求する必要があります。
 敦賀で深刻な原発事故が起きた場合、放射能雲が北西風によって滋賀県に運ばれる可能性は十分に考えられます。ところが、2000年8月発表の滋賀県原子力防災懇話会提言書は、「最大・最悪の事故が発生したとしても、人体に影響が及ぶ程度の放射線または放射性物質が県域に達する事態に至らないと判断される」として、避難、ヨウ素剤の配備、医療措置など緊急対応策は不必要という驚くべき結論に達しています。この提言に基づく県の原子力防災計画では、県民を原子力災害から守ることはできません。何をもって最大・最悪の原子力事故とするかなどについて、県民、専門家および行政の間で議論を深め、緊急の事態に備える体制を早急に確立すべきです。
 
1.山紫水明の地”滋賀”での景観ランドスケープについて 
 山紫水明の滋賀は、私たちが誇りにし、守ってきたものです。それを開発、開発とカネをたたいて、山を削り、緑を剥ぎ、琵琶湖の水辺まで変えて、自然と滋賀の風景を壊してきたのは、他ならぬ自民党とそれに追随する諸党の県政、琵琶湖総合開発でした。
 今、国松県政は「環境こだわり県」の歌を歌いながら、2000年までに94KM2の山林、農地(田)をびわこ空港、ダム、宅地、レジャーランドに変える「自然破壊」を推進しています。私は、びわこ空港、7つのダム、レジャー開発や宅地開発は中止し、滋賀の自然を守る県政を押し進めます。また、コンクリート化された琵琶湖辺は自然を回復し、内湖を再生し、河川に自然を取り戻す施策を進めます。農業を守り、水田とその風景を維持します。そうして琵琶湖漁業を再建する道を開きます。こうした事業に県民、高齢者のご協力を訴えていきます。
 
1.JRびわこ環状線について
 私は、湖北・湖西地方の利便性を高めるとともに、地域の発展のためにも欠かせないものとして、JRびわこ環状線は推進する立場です。
 現在、具体化が急速に進み、それに必要な事業費も144億円という具体的数字として明確になってきています。福井県も含む事業費となっているために、その費用分担をめぐって両県の間で議論がされています。費用分担は、これまでの事業化の経緯と受益の実態などに即して、JRと両県の合意のもとに進めることが重要と考えます。タイムスケジュールは、早いに越したことがないと考えますが、そのためにも費用分担について十分な議論を重ねることが決定的と考えています。
 
1.ゴミ問題について
 廃棄物の処分は深刻な問題であり、滋賀県議会でも「大量生産、大量消費、大量廃棄型社会」からの脱却が論じられています。国会では「循環型社会形成推進基本法」など関連法律が成立しました。しかし、それら法律の最大の弱点は、事業者に最終処理までの責任を明確にとらせていないことです。法律はあっても法的規制がなければ、製造業者が最終的にゴミになる商品を大量に市場に出すという流れを有効に抑えることはできないでしょう。
 ゴミ処理の技術は大切ですが、それら技術はゴミ並びに有害物質をできるだけ出さない社会的条件づくりの中で生きてくるのではないでしょうか。ジオメルト法はダイオキシン汚染物の処理法の1つですが、これを採用した和歌山県橋本市では、においなどで問題が起きていると聞きます。いずれにせよ、1つの技術だけを切り離して推進したのでは、問題の根本的解決にならないと考えます。
 なお、新しい技術がゴミの減量に繋がらない場合のあることにも注意する必要があります。たとえば、厚生労働省が推奨するガス化溶融炉は、技術そのものが未完成ですが、これが広域ゴミ処理と結びつき、各地から集めたゴミを一般廃棄物も産業廃棄物もいっしょにして24時間燃やし続けるシステムの中に位置づけられれば、ゴミはもっと出しても大丈夫と言うことになりまねません。
 ゴミ問題には特効薬はなく、ドイツなどの経験に学んで、社会のあり方を根本から変える努力のなかで、解決への糸口をつかむことが望まれます。
 
1.栗東市の産業廃棄物最終処分地に関して
 RDエンジニアリングの産業廃棄物最終処分場では、県の掘削調査で22,000ppmの硫化水素が検出されました(2000年7月)。この処分場には、コンクリート破片、ガラス・陶磁器、ゴムおよび廃プラスチックの4品目の埋め立てで県の許可が出ていました。これら4品目だけで異常に高濃度の硫化水素ガスが発生するとは考えられません。大量の有機物が不法にもち込まれた結果と思われます。この処分場では、環境基準をはるかに超えるエチレン類なども検出され、地下水はダイオキシン、ホウ素などに汚染されています。
 栗東市民は県に対し、RD社が有害廃棄物を移動させるなどして、汚染原因を根本から除く措置をとることを同社に命令するよう要求しています。そのような措置がとられたとしても、残された廃棄物から硫化水素がなお発生する可能性は考えられますから、その際には専門家の意見を聞き、鉄粉が有効ならば利用を考えることにします。
 いま肝心なことは、有害物質の発生の原因をつくった企業の責任を明確にして、原因の根本的除去を実行させることであると考えます。
 
1.教育問題について
 子どもたちが自然環境に親しむことは、私も大切なことだと思っています。今日の環境問題を考えるとき、オゾン層の破壊、地球温暖化、化学物質汚染、水や大気の汚染などどれをとっても、生命を育む場としての地球を破壊していくような問題であり、これは子々孫々にわたって大きな影響を及ぼすものです。そういう点では、まず地球環境の保全ということこそ、まず大人が子どもたちに残していくべきものだと考えます。
 次に、世代間を結んで技術や文化が伝承されていくことについてですが、これは本来地域社会の中で主に担われてきたことでした。現在地域社会が大きく変貌を遂げてきています。町から商店街が消えていき、大人はゆとりなく働き、子供は塾などに追われるという、この状況を転換し、地域社会を再興していくことを、まず考えていきます。とくに不況やリストラが地域社会での生活に及ぼす影響は大です。景気対策、リストラ規制、雇用の確保は緊急の課題です。
 そして、子どもたちが豊かに体験を重ねる条件整備を考えていきます。そのために社会教育施設の整備だけでなく、そこで子どもに直接関わる人を適切に配置することも必要です。こうした条件整備は計画的に行っていきます。
 
1.政治姿勢について
 政治献金は、「ムネオハウス」や、加藤自民党元幹事長の関係者などの逮捕事件にみられるとおり、国民の税金を特定企業の食い物にして、企業から政治家に「献金」として還流する仕かけです。この汚い政治の仕かけは、「公共事業への口きき」などとして、地方でも自民党が作ってきたもので、知事、市長などが全国で次々に逮捕されています。企業や団体などによる政治献金はすぐにきっぱりと廃止すべきです。滋賀の自民党は2000年に500を越える企業を中心に4億円近い政治献金を集めています。このような自民党を最大の与党とする現知事だからこそ、ムダなびわこ空港などにまだ固執しているのです。私は、企業献金と無縁のきれいな政治でムダな大型公共事業を見直します。
 きれいな政治を実現するには、知事交際費や政策立案過程を含めたすべての情報公開と、住民参加が必要です。情報公開の推進と、全国的にもまだめずらしい制度ですが、公選による市民オンブズマン制度を取り入れます。
 
1.地方分権について
 今日の、市町村合併の最大のネライは、国の地方自治体への支出を減らすことです。いっそうの経費節減で福祉や教育を削ろうとしています。そもそも地方自治法は市町村の規模について第2条第15項で「規模の適正化をはからなければならない」としています。したがって、地域住民がそれぞれの状況のもとでよく話し合い、「適正な規模」を「合併」の側面だけでなく、大きすぎる市であれば街づくりの視点から「分割」も含めて話し合い決めるのが、そもそもの合併議論でなければなりません。ところが、国や滋賀県政の果たしている今日に役割は、地方分権の推進でなく、逆行させています。合併を促進させるための「優遇」策ばかりを並べ、「平成の大合併は住民の自主意志」としていた方針さえ、いつの間にか地方交付税の算定替えなどによって、合併を国や県の意向に添った強制力をともなうものに変えていきます。
 私は、今日のこのような、押しつけ合併には反対です。そして、合併論議を「住民が主人公で地域の暮らしと将来を考える」契機として応援していきます。
 ところで、お尋ねの都道府県間での様々な連係や道州制の議論についてですが、まず、経済界を中心に現在の検討されている道州制は、これまでの破綻した大型開発の公共事業を更に道州制によって装いを変えて促進するための手段であり、私は反対です。道州制は、地方自治と住民自治の発展にとっても問題があります。先に述べたとおり、県であれ市町村であれ、その「適正な規模」の決定には住民の意思が尊重されなければなりません。いまの時点で、道州制が導入され、仮に県庁が今よりも遠い大阪に移ることを多くの県民は望んでいないと思います。地方自治は、住民が自治に責任を持つことであり、住民の意思が尊重されにくい、自治体の規模ばかりを大きくする議論は問題があります。
 都道府県間の連係(すばるプランなど)による大型開発事業は見直しが必要です。
 
1.持続可能な政策運営について
 お尋ねのとおり国と地方の財政状況は大変厳しい状況にありますが、ここに至った原因を見れば、解決の方向は出てきます。財政悪化をもたらした大きな要因は、いわゆる大型公共事業で、経済対策つまり景気回復を口実に進めてきました。国と地方あわせて公共事業に50兆円、社会保障に20兆円といわれる毎年の予算の使い道を根本的に変えることが必要です。
 これは、滋賀県政においても同じことです。現知事の4年間で、県債残高は6866億円から8215億円へと大幅に増えました。この結果、今年の公債費は685億円となり、健康福祉予算の669億円を大きく超え、県財政を圧迫しています。現知事はなお、びわこ空港、ダム建設に固守していますが、こうした放漫財政を改め、年間5600億円の県予算の使い方を抜本的に変える必要があります。
 公共事業は県営住宅、学校や保育園、特別養護老人ホーム、生活道路、下水道など生活関連事業を中心とし、県内建設業者の方に仕事をしていただき、雇用も増やします。また、県民の暮らしと営業、福祉と教育を応援し、びわ湖環境の改善を図る事業に重点をおきます。こうして、県民のふところをあたためれば、消費購買力を高め、景気を回復させて、財政再建の道を歩むことができます。
 
1.外国人労働者の子どもたちに対する教育について
 この問題を考える際に、私は2つの点を考えています。1点は、外国人労働者の雇用と生活の安定です。多くの場合、これらの人たちの労働条件は劣悪な状況におかれています。県内企業に対して労働条件の改善を求めていきます。親の仕事が安定し、家庭生活が安定することが、その子どもたちにとってのもっとも成長を支える基本的条件です。
 もう1点は、日本語も十分に理解できないなど、学校生活に支障が出ているケースもあるようですので、彼らの学校生活をサポートする担当教員などの配置も検討すべきだと考えています。学習指導だけでなく、日本語のコミュニケーションが十分できない場合には、通訳のできる人の配置も必要です。これはすべての学校に配置するのは簡単ではありませんが、可能な方法を検討していきます。
 
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